あれこれ断捨離をするのにあたり、着物や毛皮はかなりハードル高めになりましたが、今回の色留袖は昔、旦那の両親に金沢への、あれは‥墓参りだったかの帰り際に購入して貰ったもので、入園式や、友達の結婚式、まぁ、数え切れるくらいの回数かと思うけれども、重宝してきた品で、着付けをして貰う際に、「良い着物ですねー」「良い帯ですね」と言われていたので、捨てるには忍びなく、思い切って、サイズ直しをし、娘に渡す事にした。
娘が、昔、学校の成績で学年1位を取れば好きな物を買ってやる、と旦那の母親、私の義母に言われた時に、結果を出し、何をねだるのかと思っていたら、浴衣だったので、娘の結婚式の時の準備で、私がお世話になった呉服屋で着物を眺めていた時に、何か娘にも着物を持たせたいと思い、色無地を娘用に買ったのですが、浴衣を欲しがるような子だったので、その後、着付け教室に通い、自分で着物を着れるようになった。自分の娘なんですけど、リスペクト✨です(笑)私は単に、所持していただけ。
呉服屋に相談した所、かなりの年数が経っているし、洗い張りをしてからの仕立て直しを勧められた。
洗い張りとは
きものを解いて反物の状態に戻して洗い、布のりを引き、湯のしや伸子張りで反物の幅を整えることを洗い張りといいます。
水洗いして汚れとのりを落とし、新たに布のりを引くことで風合いを取り戻し、生地を蘇らせることができます。
仕上がりは反物の状態のため、きものにするためには仕立てを行う必要があります。
洗い張りをすることで反物の筋が消えるため、仕立て直すことができます。また、仕立て直す際に、寸法を変えたり、古くなった裏地を変えたり、八掛の色を変えてきものの雰囲気を変えたりすることもできます。
洗い張り仕立て代の他に、筋後処理代、八掛洗い張り、胴裏洗い張り、シルクケア加工代、襟シミ抜き代…と次々と追加料金が加算され、また…
帯もシワだらけになっていたので、ついでに、クリーニングを頼もうと、お店に持ち込んでいて、これが、私、全く疎くて知らなかったのですが、有名な先生の作品で、落款を見たお店の人達が騒ぎ始めた。
「うわぁ、光正先生の帯じゃないですかーー!」
ホントに数え切れないほどの賞を受賞している。
これ、クリーニングとかしちゃダメですよ!と助言され、結局こちらも洗い張りの仕立て直しへ出す事にした。
ちなみに、この、和田光正先生、私も、この時、人間国宝とお店で教わった記憶が有るのですが訂正されていた。指定されていない方が不思議だという、和田先生以外の、着物界の判断か(笑)
和田光正が瑞宝単光章を受章し、現代の名工、京の名工、伝統工芸士として意欲的に活動していることは間違いございませんが、人間国宝の指定を受けた事実は一切ございません。
帯も洗い張り代、替芯代、シルクケア代、お仕立て代と、どんどん追加で加算されていき、結果、断捨離品というよりは、他の中古の着物や帯に手が届きそうな金額になりましたが、それでも、同等の物を買おうとすればもっと高くなるので、着物の世界はホント怖い(笑)
こうして、私の着物と帯は蘇り、娘に受け継がれる、というか、正確には、受け継いで貰う、という話でした✨